ケイトウの育て方 最近おしゃれな品種が増え、人気急上昇中!
花の形がニワトリのトサカに似ているので「鶏頭」と書かれることもあるケイトウ。そんなリアルな表現とは裏腹に、最近は、洋風の花壇にも、アレンジメントや花束にも使えるオシャレな園芸品種が増えてきました。発色のよさとキャンドルのような形をいかして、寄せ植えやリースを作っても素敵です。
目次
ケイトウとは?
ケイトウは熱帯原産、ヒユ科の春まき一年草。初夏から晩秋にかけて色あざやかな花を咲かせます。
ケイトウにはさまざまな品種があり、花穂の形状によって以下5つのタイプに分かれます。
1.トサカ系…ひょろりとした花茎の先に波打つ花冠が目立つタイプ。
独特の形とベルベットのような質感が特長。「ボンベイ」や「ホットトピック」が代表種。
2.久留米ケイトウ系…花穂が折り重なって球状になっているタイプ。
ボリュームがあるので花壇に最適。「アーリーローズ」が代表種。
3.ヤリケイトウ系…花穂がヤリのような円錐形でキャンドルタイプという別名も。
「八千代」が代表種。
4.羽毛ケイトウ系…花穂が羽毛のようにフサフサしているタイプ。
「きもの」や「センチュリー」が人気種。
5.ノゲイトウ系…いくつも伸びる花茎にロウソクのような形の花穂がつくタイプ。
「メリダ」や「ビューティーシリーズ」が人気種。
ケイトウは、花穂の形や色が多種多様。
丈夫で育てやすいことから、寄せ植え向きの植物です。
特に、秋は生長がゆるやかで草姿が暴れることがなく、寄せ植えの素材にぴったり!
花が咲き進むと華やかさが増すのも魅力のひとつ。
寂しくなりがちな秋冬の鉢や花壇に、あざやかなケイトウを取り入れて彩ってみてくださいね。
ケイトウの育て方と栽培のポイント
基本的な生育のサイクル
開花期:7月~11月
タネまき期:4月下旬~8月
※関東地方以西基準
置き場所
日当たりと水はけのよい場所であれば元気に育ちます。
品種によって草丈や株張り、ボリュームが異なります。
育てる場所や広さに適した品種を選ぶようにしましょう。
水やり
根がしっかり張るまでは十分に水を与え、乾かさないことが大切。
特に、苗が小さいうちは乾かないように注意してください。
栽培のポイント
ケイトウは一年草なので、毎年タネをまくか苗を植えつけます。
過去2年間ケイトウを栽培していない場所、または、新しい用土に植えるのがポイントです。
タネをまく時期は4月下旬、気温が25℃ほどになってから花壇やコンテナにタネを直まきしましょう。
6月頃タネを遅めにまくと草丈が低い状態で花が咲き、見ごたえが出ますよ。
苗も同様、霜が降りなくなってから植えつけてください。
生育中の施肥は、控えめに。鉢植えは2週間に1回、薄めの液肥を与えます(庭植えの施肥は不要)。
蕾ができ始めたら、施肥は中止しましょう。
肥料が多すぎると葉ばかりが大きく茂り、見ためが悪くなります。
分枝が多い品種は、草丈20~30㎝の時に摘心を行うとコンパクトになり、花数も増えますよ。
ケイトウは、短日植物です。
夏至以降、日が短くなってくると花がよく咲き始めますよ。
やがて、晩秋になると花は枯れ、冬越しをすることはできません。
次の年も楽しむには秋にタネを採取して保管しておき、春になったら、またタネをまいて育てましょう。
主な病害虫
害虫:アブラムシ、ヨトウムシ、ハダニ
病気:立枯病、灰色かび病
ケイトウ栽培におすすめの用土、肥料、薬剤とは
軽くて通気性の高い清潔な専用培養土
通気性、保水性に優れ植物の生育に適した培養土です。
天然有機物がまんべんなく成分が配合され、植物がいきいきと育ちます。
水で薄めて使用する即効性の液体肥料
植物の生育に欠かせない各種成分をバランスよく配合した、すばやい効きめの液体肥料で、水で薄めて使用します。
そのままスプレーするだけ。害虫と病気を防いでくれる
ハダニ類やアブラムシ類、退治に効果的。害虫とうどん粉病などの病気を同時に防いでくれるスプレー剤。そのままスプレーするだけで手軽に使用できます。草花はもちろんトマトやキュウリ、ナスなどにも使用できます。
華やかな花を咲かすケイトウの花言葉は?
ケイトウの花言葉は「おしゃれ」「気取り屋」。
花の形が、真っ赤なトサカをしたニワトリが胸を張って歩く雄鶏に見えるので、そんな花言葉が生まれたのでしょう。
また、花を乾燥させても色があせないことから「色あせない恋」という花言葉もあるそうですよ。