ミントの育て方とは?初心者でも簡単!室内で水耕栽培する方法を詳しくご紹介!
葉の清涼感のある香りからハーブティーなどで知られるミント。品種も様々で料理にも多く使われるハーブです。鉢植えで育てることができ、初心者にも人気があります。ここでは種類や肥料、水やりや害虫など育て方をご紹介。冬越しの方法や剪定など栽培のコツも伝授します。
目次
ミントの特徴
ミントは品種や種類も多く、ハーブの中でも特に初心者にも人気があります。
料理やデザートへ彩りを加えるほかに、天然の虫よけとしての利用方法も。
ミントはシソ科ハッカ属の多年草で学名はMenthaで英はmintsです。
耐寒性、耐暑性ともに優れているため、地域を選ばず手軽に栽培をすることができます。
開花時期には白~ピンクのかわいらしい花を咲かせます。
植物を育てる楽しさはもちろん、毎日のお料理にミントをちょい足しすれば見た目も味もクォリティがぐっと上がります。
自分で育てたハーブが食卓に並ぶうれしさも感じることができますよ。
ミントの種類
スペアミント
スペアミントは爽やかな柑橘類を感じさせる香りが特徴の品種です。
葉が槍(スペア)のように見えることが由来なのだとか。
甘く癖が少ない香りのため、料理からドリンクまで幅広く使用されています。
ペパーミント
ペパーミントはメントールと呼ばれる香り成分を多く含み、ミントの中でも香りが強い品種です。
清涼感があり、歯磨き粉やガムなどに広く利用されています。
セイヨウハッカと呼ばれているのもこの品種です。
飲食用以外にも、防虫・殺菌にも利用されています。
ウォーターミント
ウォーターミントはペパーミントの親に当たる品種で、ミント特有の強い香りがあります。
北半球に広く分布し、沼地に生えることから「ヌマハッカ」と和名もついています。
ウォーターミントの強い香りは、香辛料やサラダのアクセントに適しています。
アップルミント
香りが穏やかであるため、ハーブティーやサラダなど混ぜ、味を調和させることに適した品種です。
パイナップルミント
パイナップルミントはアップルミントの子供に当たる品種です。
パイナップルに似た香りがあり、ハーブティーだけでなく魚料理にも相性抜群です。
チョコレートミント
チョコレートミントはその名の通り、ほのかにチョコレートの香りが特徴の品種です。
ハーブティーなど、香りを楽しむ調理方法がおすすめです。
バジルミント
バジルミントはペパーミントの変種で、フルーティーとスパイシーを併せ持つ香りが特徴のミントです。
ハーブティーだけでなくサラダとも相性が良いため、様々な料理に使用することができます。
ペニーロイヤルミント
ペニーロイヤルミントはペパーミントよりさらに香りが強い品種です。
カメムシなどの農業害虫を寄せつけない効果があるとされています。
また、アリやノミ除けの効果も期待され、ヨーロッパではベッドの傍に置くことで虫よけとしていた歴史があります。
ミントの栽培スケジュール
種まき期:3月~6月
植え付け期:4月~5月、9月~10月
収穫期:4月~11月
剪定期:5月~7月
開花期:6月~9月
種からなら3月~6月の間に種を撒きます。
植え付けは4月~5月、もしくは9月~10月の涼しい季節に行います。
収穫期は4月~11月の春~秋にかけてです。
葉が繁り適度に育ったなら、先端から10~20㎝の部分を茎ごと切り取りましょう。
植え替えの時期も植え付けと同様4月~5月、もしくは9月~10月が適期です。
ミントは根が伸び、根詰まりを起こしやすいので1~2年に一度を目安に株分けを兼ねて植え替えを行いましょう。
剪定の適期は5月~11月の間に行います。
春の新芽を摘み取ることで、脇芽の成長を促し収穫量を増やすことができます。
草丈が高くなりすぎないよう適宜行いましょう。
収穫期の中頃である6月~9月は開花の時期です。
しかし、茎葉の成長を促すために、花茎を見つけたら地際で切り取ってしまいましょう。
ミントに適した環境
元気にミントを育てるためには、適した環境を作ることも重要です。
ミントに適した環境:日当たり・置き場所
耐寒性、耐暑性ともに優れていますが、夏は水切れを起こしやすいため、
室内の半日蔭の場所に移してあげましょう。乾燥に気を付けて栽培を行います。
ミントに適した環境:土
ミントは保水性の高い土を好むハーブです。ハーブの土を使うとお手軽です。
ミント栽培を支える用土
根の生育を良くする海藻成分のほか 植物をしっかり育てるカルシウム、葉の色を良くするマグネシウムを配合した培養土です。
ミントの育て方
ミントの育て方:水やり
土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをするようにしましょう。
夏場、鉢植えの場合は朝に水やりをすると夕方には乾いてしまっていることがあります。
乾燥すると収穫量の減少につながるため、腐葉土やウッドチップなどで
マルチングをして保水性を高めておくと良いでしょう。
地植えする場合は、根付いた後は水やりの必要はありません。
ミントの育て方:肥料
ミントは肥料が少なくても育つハーブです。
元肥に緩効性肥料を施すほか、4~11月の収穫期は、収穫した後を目安に、水やりと一緒に液肥で追肥を行うだけでOKです。
植え付け・植え替え時期に混ぜるだけ
地植え、鉢植えどちらにも適した元肥です。
効果をじっくり感じられます。
ミントの育て方:病害虫
ガーデニングの害虫といえばアブラムシですね。
ミントは害虫が付きにくい植物のため、基本的に害虫の心配はありません。
もしアブラムシを見つけた場合は、害虫がついている茎ごと剪定してしまいましょう。
ミントは、カビが原因で引き起こされるさび病という病気にかかることがあります。
4月~5月、9月~10月が特にさび病にかかりやすい時期です。
風通しが良い場所に置くようにして過湿を防ぎ、日光不足にならないように注意しましょう。
ミントの詳しい育て方
ミントの詳しい育て方:植え付け(鉢植え)
鉢植えの場合は根の成長が盛んなので、5~6号の苗より大きな鉢がおすすめです。
鉢に土を少し入れ、苗を置いたなら土を継ぎ足し苗を安定させて植え付け完了です。
プランターの場合は、10~20㎝ほど株同士の間隔をとるようにします。
ミントの詳しい育て方:植え付け(地植え)
地植えの場合は半日蔭の風通しの良い場所を選び植え付けます。
根の成長が盛んで、他の植物の成長を阻害する可能性があるため、
深さ20~30㎝のところにブロックなどで仕切りをしておきましょう。株間は20~30㎝取ります。
ミントの詳しい育て方:植え替え
ミントは根をはるスピードが早いため、定期的に植え替えを行わないと根詰まりや根腐れを起こしてしまいます。
1~2年に1度を目安とし、4月~5月、もしくは9月~10月に植え替えをしましょう。
ミントの詳しい育て方:剪定・切り戻し
春頃、新芽が伸びるころに先端を摘み取るとわき芽が盛んに成長し葉や茎の生育を促すことができます。
草丈が15~20㎝になったら、収穫を兼ねて剪定をしていきます。
切り戻しは、草丈が30㎝ほどになったら収穫も兼ねて好みの高さに切り戻しましょう。
ミントは生育が盛んですので、半分くらいの高さまでカットしても大丈夫です。
株もとから10~20㎝を目安に切り取りましょう。
ミントの詳しい育て方:夏越し、冬越し
ミントは夏に花を咲かせます。
しかし、花を咲かせると葉の収穫量が落ちるため、花芽を見つけたら切り取りましょう。
また、夏越しはさび病を予防するためにも切り戻しや剪定を適宜行い、風通しを良くするように注意をしましょう。
ミントは耐寒性にも優れていますが、屋外で栽培している場合は霜に注意です。
冬越しまえに切り戻しを済ませ、腐葉土などを敷いて霜対策をしましょう。
ミントの増やし方
ミントは挿し木で手軽に増やすことができます。
ミントの増やし方:挿し木
挿し木の適切な時期は4~5月、もしくは9~10月です。
挿し木の方法は、先端10~15㎝を斬り、葉を2~3枚残して残りは切り落とし、1時間ほど水につけます。
その後、あらかじめ土をポットに入れ締まらせておいたものに小さく穴をあけ茎を挿し、
土をかぶせ水をたっぷりと与えましょう。
10~14日で根が出始めますので、それまで土が乾かないよう日陰で管理します。
根がしっかりとはったら植え替えをしましょう。
ミントの増やし方:水差し
ミントは水差しでも増やすことができます。
挿し穂を作る際は切り口が斜めとなるようにします。
次に挿し穂を水に浸けていきますが、根は節から出るため最低でも茎の2~3節は水に浸かるよう水量を調節します。
この時、葉が水に浸かると腐ってしまうので注意しましょう。
発根後はポットに植え、風通しの良い日陰で管理します。
この時期は、特に水切れを起こさないように注意しましょう。
ミントは室内で水耕栽培できる!?
ミントは液体肥料を使うことで水耕栽培をすることができます。
茎での水耕栽培は挿し木の時と同様、茎に液体肥料を混ぜた水に挿すだけです。
夏場は特に、水を腐らせないよう注意し水質に気を配りましょう。
苗を使う場合は、草丈10~15㎝のものを使います。
土を根からきれいに落とし、ハイドロボールなどの人口培養土を容器の2/3ほど満たし苗を置き、
ハイドロボールを継ぎ足して苗を安定させます。
その後、水を容器の1/5まで入れたら完成です。
室内で育てやすいことが水耕栽培の魅力です。
土を使わないため、虫が付きにくいのも嬉しいですね。
誰でも簡単。手作りミントで食卓にいろどりをプラス
ミントは成長が盛んでガーデニング初心者の方でも簡単に育てることができ、収穫を楽しむことができます。
繫殖力が旺盛なあまり、庭植をすると他の植物の生育場所を奪ってしまうこともあるので、
ガーデニング初心者の方は鉢植えからはじめることをおすすめします。
自分で育てたミントをハーブティーや料理に加えて楽しみましょう。