ラディッシュの育て方は?プランターで簡単に育てられる土作りや収穫のコツも
種まきからわずか1ヶ月程度で収穫できるラディッシュ。二十日大根とも呼ばれ、家庭菜園にはおすすめの野菜です。プランター栽培も可能で、病害虫にも強く初心者でも安心!気になる土作りや収穫時期、間引きの方法などを詳しく解説。育て方のポイントを見ていきましょう。
目次
ラディッシュの基本情報
そもそもラディッシュとは英語で大根のこと。
日本では二十日大根に限らず、小さい品種の大根をラディッシュと呼んでいます。
品種としては「赤丸ラディッシュ」「白長ラディッシュ」「カラフルファイブ」などが挙げられます。
栽培・育て方における特徴
病害虫にも強い一年草で、初心者でもとても育てやすい野菜と言えるでしょう。
真夏と真冬をのぞけば1年間を通して種まきすることができ、ほぼ一年中収穫することができます。
また、株が小さいラディッシュは小さなスペースでも栽培できるため、プランターでの栽培もおすすめです。
ラディッシュの育て方
ラディッシュの栽培スケジュール
収穫時期:4月中旬~6月(春まき)、10~12月上旬(秋まき)
※関東地方以西基準
種まきから収穫まで20〜30日のラディッシュ。
真夏と真冬をのぞき、一年中種まきを行えます。
ラディッシュの栽培に適した環境
・風通しが良く日当たりの良い場所
・生育適温は15〜20度
・排水の良い土壌
●ベランダ(プランター)栽培の場合
ベランダ栽培の場合、日当たりと同様に気をつけたいのが室外機の位置です。
風通しが良い環境を好むラディッシュですが、ベランダの室外機からの強風、特に熱風はラディッシュが弱りやすい環境となってしまします。
くれぐれも当たらないように置き場所は気をつけましょう。
ラディッシュの栽培のポイント
・連作は避けて育てる
・収穫適期を逃さない
・害虫はしっかり予防する
・乾燥に気をつけた適度な水やり
ラディッシュは連作を嫌う野菜です。1〜2年ほど間隔をあけて栽培しましょう。
そしてとても重要なのが収穫の時期。
収穫の時期を逃すとスが入ったり(実の中に穴や隙間があいてスポンジ状になってしまうこと)割れたりしてしまうのです。
ラディッシュの栽培の準備
・ラディッシュの種:園芸店やホームセンターで購入できます。
・野菜用の培養土:初心者の方には、野菜を育てるための元肥を含んだ培養土の利用がおすすめです。
・化成肥料:追肥として使用します。液体肥料を利用する場合もあります。
・移植ごて(小型の園芸用シャベル)
・じょうろ
・園芸用ハサミ
プランター栽培の場合
・鉢底石:排水性を高めるためにプランターの底に敷くものです。
プランターの選び方
・浅型、小型のプランターの使用が可能(植木鉢でも育てられます)
・大きさ20〜40cm以上のもの
小型のプランターでも20個以上の収穫が可能なラディッシュ。
株が大きくならないため、浅型でも育てることができます。
育てる量を増やしたい場合は、合わせてプランターのサイズも大きくしていきましょう。
水はけアップのスノコ付き
水はけを向上させるスノコ付きで、新たに網などを買う手間も省けます。
3〜6株程度を植えるのにおすすめです。
ラディッシュの土作り
そうすることで土壌を安定させることができ、発芽後すぐに肥料を吸収しやすくなります。
肥料は窒素、リン酸、カリがバランスよくなるようにしますが、配合肥料の利用もおすすめです。
また、形よいラディッシュを作るためによく耕しておきましょう。
土が固まっていたり塊になっていたりすると、ラディッシュの形が歪んでしまいます。
土作りの手順(畑で栽培する場合)
種まき2週間前:石灰を入れ耕します。pHの目安は5.5〜6.5です。
種まき1週間前:元肥を入れ、畝作りをします。畝は幅を30〜45cm、高さを10cm程度にしましょう。
プランター栽培の場合
その後、用土を入れていきます。量の目安はプランターの8分目程度です。
用土を入れたら押し込まずに、土を落ち着かせるようなイメージでプランターの側面を叩きます。
野菜を大きく美味しく育てる!野菜にぴったりの培養土
pH調整済み、排水性や通気性も良く、保肥性の高さも魅力です。
ラディッシュの種まき
畑栽培の場合
条播き(すじまき)がおすすめです。
種の間隔は2cm程度、条間は20cmほどとりましょう。
種をまいたら覆土し、平らになるように少し鎮圧させて水やりをしっかり行います。
プランター栽培の場合
プランターへ直播しましょう。
プランターでも条播きを行います。
用土に深さ1cmほどの溝を作り種をまきます。
間隔は1cm程度です。
それから種を間にして土を指でつまみ、両側から軽く覆土します。
こちらも平らになるように仕上げます。
そしてたっぷりと水やりを行います。プランターの底からあふれるくらいが目安です。
その後、日当たりの良い場所で育てていきましょう。
畑、プランターとどちらの場合も、発芽するまでは特に土の乾燥には注意が必要です。
土の表面が乾いたら水やりを行いましょう。
害虫対策:防虫ネットの使用
事前の対策として、防虫ネットの使用はおすすめです。
畑栽培の場合はトンネル栽培と呼ばれる方法を用い、畝を覆うようにネットをかけます。
専用のものを探さずとも、寒冷紗を使って自作することも可能です。
粗めに織られた布である寒冷紗。U字の支柱をプランターに差し込み、その上に寒冷紗をかけます。
布が飛んでしまわないように洗濯バサミで固定したり、プランターの下に挟んだりすれば完成です。
寒冷紗はその上から水やりも可能で、とても便利ですよ。
ラディッシュの手入れ
間引き
少しもったいないですが、混みあっていてはラディッシュが成長できないため、間引きを行いましょう。
間引きのタイミングは2回ほどあります。
・1回目:双葉が開いた時
混み合っている部分、育ちが良くないもの、病害虫の被害が出ている部分を中心に行いましょう。
葉の間隔が3〜4cm程度になるように行います。
・2回目:本葉が2〜3枚になった時
4〜5cm間隔になるように間引いていきます。
2回目は少し株が大きなっていますが、株元を押さえながら間引くことで、残す株を傷める可能性が低くなります。
また、間引き後は株が不安定になるため、合わせて土寄せも行いましょう。
追肥
化成肥料か液体肥料を株の間に施します。
プランター栽培の場合は元肥だけで生育することもあります。
肥料を与えすぎると害虫が発生しやすくなるため、量には注意が必要です。
土壌環境を効率よく整えて、美味しい野菜を育てる!
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水やり
土が乾かないようにたっぷり行いましょう。
その後は、畑栽培では土の表面が乾いたタイミングで水やりを行います。
プランター栽培では、午前中にプランターの底から流れる程度に水やりを行い、土が乾燥していたら再度午後にも水やりを行います。
ラディッシュの収穫
大きくしようとして時期を逃すと、実にスが入る場合や、裂けてしまうことがあります。
・地表にラディッシュの実が見え始め、その直径が2〜3cm程度
・種まきを行ってから、夏季なら20〜30日、秋や冬季なら30〜40日した頃
・本葉が6〜7枚程度
収穫の仕方は簡単です。葉の付け根を持ち、引き抜きます。
葉を手でまとめると引き抜きやすくなりますよ。
なお、間引き収穫したラディッシュの葉はベビーリーフとして食べることができます。
サラダなどに取り入れるのがおすすめです。
ラディッシュ栽培のトラブル
・実割れ:原因の多くは収穫の遅れです。
その他の可能性としては、土壌の水分量の急な変化などが考えられます。
・病気:病気にかかることはほとんどありませんが、白さび病、立ち枯れ病などには、まれにかかる場合があります。
・害虫:アブラムシ、カブラハバチは発生しやすいです。対策は後述します。
害虫対策
・アブラムシ:少量の場合はテープで補殺、多数の場合は葉から洗い流し、自然由来のトウガラシなどで作ったスプレーの噴射がおすすめです。
・カブラハバチ、ヨトウムシなど
まず見つけ次第、早めの除去を心がけましょう。
また、雑草は害虫を発生させる原因になります。
草刈りはこまめにし、環境をきちんと整えることが大切です。
あっという間に収穫!一年に何度も収穫を楽しもう
3月ごろに最初に種をまけば、春夏の期間だけでも3回ほど収穫することができます。
病害虫にも強く、広い場所も必要としないため初心者の方でも安心。
家庭菜園で採れたてのラディッシュと共に、新鮮な食事を楽しんでみてはいかがでしょうか?