アンスリウムの育て方とは?きれいな花を咲かせるためのポイントをご紹介
アンスリウムはサトイモ科の観葉植物です。実は、ハート型がかわいらしい赤色の部分は花ではありません。仏炎苞と呼ばれ葉が変形したもので、肉穂花序を包むように位置しています。ここでは室内での管理方法や置き場所、水やりや葉水など元気に育てるポイントをご紹介します。
アンスリウムとは?
アンスリウムを育てる前に特徴などを知っておきましょう。
アンスリウムの特徴
学名:Anthurium
科名:サトイモ科
属名:アンスリウム属、ベニウチワ属
原産地:熱帯アメリカや西インド諸島
花に見える赤色の部分ですが、実は花ではありません。
花にみえるハート型の部分は、仏炎苞という葉になります。
アンスリウムの花は、肉穂花序という突起した部分に密生しています。
カラーやモンステラなども同じサトイモ科で、肉穂花序を持つ仲間です。
アンスリウムはインテリアとしてだけでなく、結婚式などお祝い事の贈り物としても人気が高い観葉植物です。
アンスリウムの種類
・赤
花言葉:情熱
人気の種類:アンスリウム・ダコタ
・白
花言葉:熱心
人気の種類:アンスリウム・スミ
・ピンク
花言葉:飾らない美しさ
人気の種類:アンスリウム・ピンクシフォン
・みどり
花言葉:無垢な心
人気の種類:アンスリウム・ミドリ
赤色や白色のイメージが強いアンスリウムですが、実は色のバリエーションが豊富です。
可愛らしいピンクやみどり色の淡い色合いも新鮮でとっても素敵な色合いです。
品種が多いうえに色によって花言葉も違うため、好みのアンスリウムを探すのも楽しいでしょう。
アンスリウムの栽培スケジュール
植え替え・植え付け期:5月-8月
開花期:5月-10月
肥料:春から秋の生育期に、置き肥
アンスリウムは苗から育てるのが一般的です。
初めて育てる方は、肥料は春から秋の季節にあたえることを覚えておきましょう。冬は必要ありません。
アンスリウムに適した環境
元気にアンスリウムを育てるためにアンスリウムの生育環境を整えます。
アンスリウムに適した環境:日当たり・置き場所
アンスリウムは暑さにはやや強めですが、寒さには弱い観葉植物です。このため、10℃以下になる場所を避けて置くようにしましょう。寒い地域なら冬は室内に移して育てるようにしましょう。
春から秋にかけて、やわらかな太陽光を感じられる室内の半日蔭に置くようにします。
直射日光に当たると葉焼けしてしまうため、カーテン越しで日光が当たるようにすると良いでしょう。
アンスリウムに適した環境:土
アンスリウムは高温多湿を好む観葉植物ですが、根腐れには注意です。用土は水はけのよい土や水苔などを使って栽培しましょう。
パーライトやピートモスを鹿沼土と1:1で混ぜた土がおすすめです。アンスリウム専用の土が「花ごころ」から販売されているので、こちらを使うとお手軽ですよ。
アンスリウムの育て方
アンスリウムの日々の世話は特に水やりと肥料に気を配ります。
アンスリウムの育て方:水やり
春~秋の生育期は土が乾いてからたっぷりと水やりをしましょう。
乾燥するようなら夕方に葉水を行います。
冬場は土が乾いてから2~3日してから水やりをします。
冬場は乾燥気味に管理しますが、暖房などで乾燥する場合は適宜霧吹きなどで湿度を保つように心がけましょう。
アンスリウムの育て方:肥料
肥料は生育期である春~秋にかけて使用します。
緩効性肥料であれば一度使用すると1~2か月間ほど継続するため、初心者の方でも簡単です。
効果のながい元肥
via https://item.rakuten.co.jp/saienlife/z54-10-00064/
土に混ぜるだけで効き目は約2年という、お得な元肥です。
手軽につかえる液体肥料
丈夫な観葉植物を育てたいなら、そのまま使える液体肥料がおすすめ。
直接散布できるのが、初心者にも扱いやすいでしょう。
アンスリウムの育て方:病害虫
アンスリウムは病気には強い植物ですが、害虫が付くことがあります。アンスリウムの害虫として、アブラムシやハダニがあげられます。
アブラムシは新芽の柔らかい部分につきやすいため開花の時期は特に注意しましょう。
ハダニは水やりの際、株全体に水がかかるよう水やりをしたり、葉水をしたりすることで予防することができます。
アンスリウムの詳しい育て方
アンスリウムを元気に育てるためには、植え付け・植え替えなどを適切に行うことが大切です。
アンスリウムの詳しい育て方:植え付け
植え付けの適期は5~8月の湿度が高い季節です。
鉢は一回り大きなものを用意し、アンスリウム用の用土かパーライト、ピートモスと鹿沼土を混ぜた用土を用意します。ヤシ殻チップや水ゴケがあればより水はけと水持ちのバランスよく育てることができます。
ポットから株を取り出したなら根を半分ほどほぐし、根の下三分の1を切り落とします。鉢には鉢底石を3㎝敷きその上に用土を入れ、苗を植えていきます。その後、鉢底から流れるほどたっぷりと水やりをすれば植え付けの完了です。
アンスリウムの詳しい育て方:植え替え
アンスリウムは根が鉢に張りすぎてしまうと根の吸収が悪くなるばかりか、根腐れしやすくなってしまいます。このため、2~3年に1度は植え替えをする必要があります。
植え替えの時期は植え付けの時と同様5~8月で、植え付けの時の手順と同様に行います。植え替えの際は一回り大きな鉢へと植え替えましょう。
アンスリウムの詳しい育て方:剪定
株が大きくなったり、草姿が崩れたりしてきたら剪定や仕立て直しをします。
まず剪定の対象となるのは枯れた茎です。枯れたり、色が薄くなったりしている葉や茎があれば取り除いてしまいましょう。
次に、徒長している茎です。その年に伸びてきた茎で、他の茎よりも極端に伸びているものがあれば、茎の付け根から切り落とします。花色が褪せたものも剪定の対象です。こまめに観察するようにしましょう。
剪定に適した時期は酷暑時期を除いた5~7月の間です。剪定の前には、使用するハサミを熱湯や70%以上のアルコールで消毒しておきましょう。バーナーなどで焼いてもOKです。こうすることで、アンスリウムが病気にかかるのを防ぐことができます。剪定時にあわせて仕立て直しも行い、切った部分は挿し木をします。
アンスリウムの増やし方
アンスリウムを増やす際は、剪定や植え替えと一緒に行うのがおすすめです。
アンスリウムの増やし方:挿し木
伸びすぎたアンスリウムは挿し木で増やすことができます。挿し木の適切な時期は5月から8月、葉を2~3枚残して約10㎝の長さに切り、バーミキュライトなどに挿します。早ければ約1か月で根が出てきます。バーミキュライトの他に水に挿す「水差し」という方法でも増やすことができます。
アンスリウムの増やし方:株分け
アンスリウムの親株からは子株が発生します。植え替えの際、この子株を株分けしてもアンスリウムを増やすことができます。
親株から土を丁寧に取り除き、根を優しく分けて親株と子株を分けます。手でも分けることはできますが、難しいようなら清潔なナイフやハサミを利用すると良いでしょう。1つの株から2~3つの株に分けることができます。
株分けしたなら、葉を2~5枚残してバーミキュライトなどに植え付けます。株分けなら、植え替えで株をリフレッシュさせながら増やすことができるため一石二鳥です。株分けをする際には、前日には水やりを控え乾燥させることで作業がしやすくなります。
アンスリウムの花が咲かない?
アンスリウムの花が咲かない理由はいくつかあります。
1.養分が足りていない
アンスリウムは葉を出した後花芽を出し開花します。この時、養分が足りないと葉を出すことができず花を咲かせることができません。これを防ぐためには生育期である5~8月の成長期の間適切な施肥を行う必要があります。花が咲かないからといって施肥をしてもあまり効果はありません。適切な時期に肥料を与えることが重要になります。
2.根詰まりを起こしている
根詰まりを起こすと、養分を十分に吸収することができなく、結果的に養分が不足して葉が出ず花も咲かせることができなくなります。2~3年に1度の植え替えをしっかりと行うことで防ぐことができるため、植え替え時期を管理するようにしましょう。また、買ってきてすぐのアンスリウムが根詰まりしている場合もあります。購入後は根の状態も確認をしておくようにしましょう。
3.根腐れを起こしている
植え替えを怠ったり、水やりの仕方や土が合っていなかったりすると根腐れしやすくなります。やり方を確認し適切に行うことを心がけましょう。
4.日当たり
直射日光にさらされると葉焼けし株が弱ってしまいます。置き場所は直射日光を避け、株を元気に保つことができるようにしましょう。
最後に、適切な剪定もアンスリウムを開花させることに重要です。剪定や花色があせたものを切る花茎切りをすることで株を元気に保ち開花につながります。
アンスリウムで部屋も気分も明るく
アンスリウムは華やかでインテリアとしても、贈り物としても最適です。
長期間にわたって楽しむことができるのも魅力の1つ。色によって花言葉が違うので、花言葉の意味から選ぶのも楽しそうですね。
コツさえつかめば、初心者でも育てやすいアンスリウム。鮮やかな観葉植物で、日々の生活を彩ってみませんか?
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