ハダニの駆除や予防方法とは?無農薬でも退治できる?おすすめの対策をご紹介!

2019年10月9日


ダニの仲間で駆除が大変なハダニ。どんな植物の葉にもつき栄養素を吸収します。被害を最小限に留めるためにも、農薬や殺虫剤を使っての予防や対策をしっかり理解し、天敵の存在やスプレー散布、水に弱いこと、牛乳を使った対策方法も効果的なことを覚えておくと良いでしょう。

ハダニとは?

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学名:クモ綱ダニ目ケダニ亜目ハダニ上科
サイズ:体長0.3㎜~0.8㎜
生態:短期間で大量に発生。交尾をせずとも増えていきます。
繁殖力が非常に強く根治が難しい害虫に分類されます。
一匹のメスが生む卵は50~100個。それが10日で成虫になるという爆発的な繁殖力ですね。
また、種類を問わず植物の葉に寄生します。どんな植物からでも栄養さえ取れれば良いようです。

ハダニの種類

ハダニの種類は全部でおよそ70種類と言われています。
ナミハダニ・ミカンハダニ・りんごハダニ・カンザワハダニ・ビコブハダニが代表的なハダニであり、
中でも黄緑色をしたナミハダニ、赤いアカダニはガーデニングを行う際厄介ですので覚えておきましょう。

ハダニが発生しやすい環境とは?

・時期
高温・乾燥を好みます。20度~30度の暖かな時期に活動的になります。
特に、3月~10月には注意が必要です。

・場所
葉の裏に寄生します。

・日当たり・風通し
マンションや家の軒下などの雨に当たらない場所では発生しやすいです。
バラなどほとんどの植物で発生します。

ハダニが発生する原因とは?

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クモの仲間であるハダニは、糸を出して風に乗りながら、さまざまな場所へと移動していきます。
周辺の家や雑草、公園などでも大量に発生しており、
自分の家の植物だけ守ってもどこからともなく入ってきます。
近所に雑草が生い茂っているような場所や風通しがあまり良くなく
ほこりっぽい場所がある場合には、風に乗って飛んでくる危険性が高いです。

発生してしまったことを確認したら、該当の植物はすぐに他の植物から隔離してください。
隣接しているとハダニが他の植物に飛んでいくおそれがあります。

ハダニの具体的な被害とは?

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・葉肉崩壊症
果実が実る落葉果樹の葉が傷つくと、作物の出来に関わってきます。
落葉したり枯れてしまったりします。

・開花期間を短くする
栄養を吸汁してしまうため、開花期間が短くなってしまいます。

・葉が傷つく
葉に白く斑点ができて葉全体が傷つきます。
放置すると白い傷はどんどん広がっていきます。
そのまま放置すると、葉緑素が抜けた状態となります。

ハダニの駆除・対策方法とは?

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ハダニの駆除・対策方法 取り方

・セロハンテープやガムテープを使う方法
薬剤を使用せずに除去したい場合には、テープを使っての一斉除去がおすすめです。
ハダニは葉の裏にいるため、テープを葉の裏側にくっつけてから剝がしましょう。

・霧吹きで対策
農薬をできる限り使用したくない場合には、霧吹きで毎日手をかけて管理するのも良いでしょう。

ハダニの駆除・対策方法 殺虫剤

ベニカXファイン

ベニカXファイン

・商品紹介
幅広い植物に使用できる殺虫剤です。
即効性・持続性を実現。病原菌の侵入を防ぎ病気も防除します。

・使用方法
スプレーにて散布します。

・使用上の注意点
花にかからないよう注意しましょう。

ダニ太郎

ダニ太郎

・商品紹介
植物に寄生する各種ハダニを効果的に退治します。ハダニの生育段階で作用して効果が持続します。

・使用方法
散布していきます。

・使用上の注意点
かけ残しがないように葉の裏表全体に散布しましょう。発生初期の散布がおすすめです。

ハダニの駆除・対策方法 無農薬

・牛乳と水
水だけでは弱いので、牛乳を追加します。
晴れた日の早朝、2倍に薄めた牛乳をハダニが発生した部分に噴霧してください。
牛乳が乾くとハダニは窒息するので、手軽な駆除方法と言えます。
次の日になったら、付着した牛乳は水でしっかりと洗い流しましょう。
放置しておくと、ニオイや腐敗、繁殖を招く原因になります。

・重槽と水
牛乳やコーヒーよりも強力な駆除効果があるとされています。

・コーヒー
牛乳のニオイや腐敗が少ないことがメリットと言えるでしょう。
カフェインが有効成分となります。
飲用よりも濃いコーヒーをスプレーすることで高い駆除効果が見受けられます。
特に、ハダニの発生する葉の裏側にしっかり噴射しましょう。

・酢
10倍に薄めて使用するのがおすすめです。定期的に酢をかけましょう。

ハダニが発生しにくくなる!?対策や注意点とは?

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対策方法としては、葉の裏に水を吹きかけておきます。
卵を産む前から毎日日課として行うと、被害も最小限で済むのではないでしょうか。

ハダニは水に弱いため、普段から乾燥しないよう心掛けておくと、
例え発生しても被害の拡大を防ぐ予防となることでしょう。
水に弱いことはもちろん、水に流されやすいことも特徴のひとつ。
勢いよく水を散布することにより、多くのハダニは流されて行ってしまうことでしょう。
また、ハダニの発生時期には草刈りなどを行い、そうした環境を作らないような努力をすることも大切です。

ハダニの天敵である「ケシハネカクシ」を殺してはいけません。
農薬を使うとケシハネカクシが弱ってしまうことが多いため、できることなら無農薬でのハダニ対策がベストです。
殺虫剤を使用するのは最終手段と考えると良いですね。

ハダニを駆除する参考に

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ハダニは、根本的に予防・対策を施すのが難しい害虫です。

ただし、対策方法を知っているのと知っていないのとでは大違い。
できることをやっていれば、例え被害に遭ったとしても最小限で済むことでしょう。
ハダニの大発生前、卵がポツポツと見つかった段階から対策をしていくことをおすすめします。

ハダニへの一番の予防は、植物を丈夫に育てることです。
しっかり日光に当て、水やりを行い、肥料を与えて、植物が丈夫に育つように手をかけて育てていきましょう。