タイミングさえ掴めば簡単?プランターでも作れるニラの失敗しない育て方とは?
中華料理などで定番食材のニラ。 ニラは比較的寒さに強く、プランターでも栽培できるので家庭菜園初心者の方にもおすすめの野菜です。 株分けの方法や、発芽適温や日当たりなど成長環境を把握すれば簡単に育てる事ができますよ。 まだ家庭菜園に挑戦したことがない方は丈夫に育つニラから育ててみてはいかがでしょうか?
目次
ニラってどんな野菜?
ニラは、ユリ科ネギ属に分類されるネギの仲間です。
ニラ独特の香りは、タマネギにも含まれている硫化アリルが影響しています。
この成分はビタミンB1の吸収を促進されるといわれており、健康面からみてもおすすめの野菜です。
また、ニラに含まれるカロテンやビタミンEは油と調理することでより吸収がスムーズになるため、油炒めとの相性も抜群。
鮮やかな緑は目にも美味しく、香りとともに食卓を彩ってくれます。
ニラは、野菜の中では珍しい多年草の植物。
春~夏の温かい時期が収穫時期で、発芽適温や日当たり、湿度などの成長環境を整えれば2~3年収穫することができます。
さらに、株分けすることでもっと長い期間収穫することも。
ニラは大きく分けると葉の幅が広い大葉ニラと、葉の細い花ニラの2つに分類されます。
この中でも主流となっているのが大葉ニラ。
大葉ニラは強い品種で、葉が大きく鮮やかで栽培しやすい品種となっています。
プランターでの栽培も可能で、家庭菜園初心者でも簡単に育てられますよ。
ニラの収穫スケジュール
ニラの収穫のタイミングは、種まきをしてから2年目の春~夏が最も良いタイミングです。
種まきをしたその年は株を大きくすることに重点を置き、収穫は2年目からにしましょう。
ニラは成長が早いため、収穫期を逃さないようにすることが重要です。
成長しすぎたニラは葉が固く、食味が落ちてしまいます。
新葉が20㎝ほどに育った株が収穫に適したタイミング。期を逃さず収穫しましょう。
収穫後はしっかりと株を休ませ、翌年に備えて株をしっかりと休ませてあげることが重要です。
夏以降は収穫を控え、株に体力を蓄えさせることを意識しましょう。
また、秋頃になるとニラは花を咲かせます。
しかし、開花させることはニラの株を弱らせてしまう原因になってしまうため、花茎が出た時点で収穫する事をおすすめします。
花茎も炒め物にすることで美味しく食べることができますよ。
ニラの詳しい栽培方法とは?
初めての方にもおすすめの品種
家庭菜園初心者の方におすすめなのは大葉ニラ。
葉幅が広く休眠が浅いため、一度植えれば数年は収穫がみこめる品種です。
収穫後は追肥をすることで3~5回の収穫が可能。
たくさん育ってくれるため、楽しく収穫できるところも楽しくおすすめです。
「スーパーワイド」は葉巾が広く肉厚、そして香りも良い品種。
低温・高温共に強く、収穫量も安定している強い品種のため、初心者におすすめの品種となっています。
「たいりょう」は高品質で多収性が特徴の品種。家庭菜園の醍醐味は収穫です。
初めてでもたくさん収穫できればモチベーションも上がりますね。
土づくり
プランターでニラを育てる場合は、12L~14Lの大きなものを用意しましょう。
鉢底ネットを敷き、その上に軽石をそこが見えなくなるように入れます。
その上から培養土を入れ土の表面が平らになるようにならしましょう。
ニラは酸性土だと上手く育ちません。
培養土以外を使う場合や、ほかの野菜を育てたことのある培養土を使用する場合は、苦土石灰をつかって土のpHを調節するようにしましょう。
家庭菜園が初めての方は、pHが整い元肥も含まれている培養土を使用するのがお手軽でおすすめです。
種まき・植え付け
種まきをするときは、1㎝位のまき溝をつくり筋まきします。
その上から5㎜ほどの土をかぶせたっぷりと水をあげましょう。
苗を植える際は葉を半分程度に切り、苗がお互いに触れないよう間隔を取ります。
種まきの適期は3~4月、苗を植えるなら6月下旬~7月が目安となります。
種まきをした後、10~14日程度で発芽します。
家庭菜園初心者の方は苗から挑戦するのがおすすめ。よりお手軽にニラの栽培を楽しむことができますよ。
間引き
本葉が1~2枚出てきたら間引きをしましょう。
1~2㎝の隙間ができるよう、元気なものを残して間引いていきます。
ニラは肥料切れを起こすと上手く生育しなくなってしまいます。
株が込み合うようなら、株分けしましょう。
追肥(肥料)
発芽後、1~2週間おきに追肥をしましょう。
もし、葉の色が薄くなったり、黄色くなったりした場合は肥料が足りていない証拠。
葉の様子も注意深く観察し、適宜追肥するようにしましょう。
即効性のある液体肥料を水やりの代わりに与えると簡単に追肥をすることができます。
また、緩効性の化成肥料なら、スプーン一杯程度与えることで緩やかに栄養を与え続けることができます。
水やり
タネをまいた直後はたっぷりと水をあたえましょう。
その後、土が乾いたならその都度水を十分に与えるようにします。
乾燥させないように気を配りましょう。
収穫
2年目、春~夏にかけて草丈が20㎝ほどになったら収穫の適期です。
地上部の2~3㎝は残し、包丁やハサミなどで切って収穫をしましょう。
収穫をした後は追肥をし葉の再生を促します。
こうすることで、1年に3~5回の収穫を楽しむことができます。
ここでの追肥は即効性のある液肥がおすすめです。
11月頃になったら、越冬の準備をしましょう。
株が見えなくなるくらい堆肥をかぶせ、冬の間株を養成させます。
これを「お礼肥」と呼びます。
こうすることで、翌年も元気なニラを収穫することができるのです。
株分け
定植後2年以上経つと分げつし茎の数が多くなってしまい、葉幅が狭くなってきます。
なぜなら、ニラは葉が6枚となると生長点がわかれ分球してしまう性質があるからです。
このため、3年目には株分けをすることで葉幅の広い品質の良いニラを保つことができます。
株分けのタイミングは3年目の4月、もしくは9月頃が目安です。
成長点より上でニラをカットしたなら根ごと掘り起こし、1つずつ株を分けましょう。
この時、根を傷つけてしまわないよう丁寧に行います。
分けた株は苗を植え付ける時と同様に植え、新葉が伸びてきたら株もとに土寄せを行いましょう。
病害虫
ニラは「さび病」と呼ばれる白色~オレンジ色の斑点が生じる病気に要注意。
さび病はカビの奉仕により伝染する病気です。
この胞子は越冬し、翌春にも感染力を持つので注意が必要になります。
発病した葉を見つけたらすぐに取り除き、処分しましょう。
さび病の菌はアルカリ性が苦手なので、石灰を巻くことで伝染を抑制することができます。
また、アブラムシの吸汁加害にも要注意。
アブラムシは葉の養分を吸ってしまうだけでなく、ウイルスなども媒介し2次被害を引き起こす家庭菜園の天敵。
個体数が少ない場合は、見つけ次第潰してしまいましょう。
数が多い場合は殺虫剤の使用が有効です。
スプレータイプの殺虫剤が、そのままシュッとするだけなので便利です。
スプレー後、持続してアブラムシを防いでくれるのも嬉しいですね。
害虫に効果的な殺虫剤
ニラの栽培はタイミングが重要!
ニラはタネまきや植え付け時期、そして追肥や収穫のタイミングを見極めることで数回にわたって収穫をすることができます。
収穫してから20日ほどで、次の収穫を迎えます。
一年に何回も自分で育てたニラを楽しめるなんて嬉しいですね。
ちょっと彩りが欲しい時や、お浸しなどにしておかずをプラス1品すれば見た目も華やかな食卓に。
上手に育てて、美味しいニラを楽しみましょう!
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