ガーデニングのプロが選んだ庭づくりを楽しく快適にするMYガーデンアイテム「空間創造工房アトリエ朴」有福創さん

2019年5月22日


素敵な庭をつくるガーデナーの方たちは、どんな道具を選び、使っているのでしょうか?
ガーデニング事情に精通し、数々の道具を使いこなしてきたプロのガーデナー有福創さんに、とっておきの愛用品や優秀なアイテムを教えてもらいましたのでご紹介いたします。

目次

教えてくれた人「有福 創」さん

 

 

有福 創(ありふく はじめ)

ガーデンデザイナー。JAG(ジャパンガーデンデザイナーズ協会)正会員。
植物が好きでホームセンターや園芸店のガーデナーとして経験を積んだ後、2005年にガーデンの設計・施工・植栽を行う「空間工房アトリエ朴」を設立。
美しい植栽テクニックに定評があり、第15回「国際バラとガーデニングショウ」大賞受賞。
そのほか数々のガーデンショウで賞を受賞。
自治体の緑化プロジェクト、エクステリアやガーデニングのプロを育てる専門校の講師なども務める。

有福創さんのガーデンスタイル

全国はちおうじ都市緑化フェア施工例

 

全国はちおうじ都市緑化フェア施工例

ガーデンショウに展示するモデルガーデンから商業・公共空間、個人のお庭に至るまで、たくさんの庭を手がけているガーデナーの有福創さん。
庭をつくる時、どんなイメージでデザインし、自分らしい空間をつくり上げているのか、庭づくりに対する想いを伺いました。

―どんなテーマやイメージで、庭を造られているでしょうか?

有福さん:
「人の隣に木がある暮らしを形であらわしている『朴』という字が好きで、アトリエ朴というおかしな屋号で仕事をしています(笑)。
僕は “素朴”や“純朴”という、お金かけなくても手間や愛を感じられる庭の雰囲気やスタイルが好きなんです。
“木が隣にある暮らし”の価値を生み出すために、自然を意識しやすい雑木や野趣に富んだ草花、リーフを積極的に取り入れて、植物を味方につけるような庭づくりを目指しています。」

―ガーデンビギナーにとって、おすすめの庭とはどんな庭ですか?

風に揺れる株立ちの樹木、素朴な小花、みずみずしいリーフが調和した、心地いい庭風景をつくるのが得意な有福さん。
ガーデンビギナーにおすすめしたいのは「ローメンテナンスを意識した居心地と眺めがいい庭」だそう。

 

有福さん:
「庭全体としては、居場所を考えることが大切。
庭が広い場合はベンチでもいいし、逆に、限られた空間の場合は室内のソファ席でもOK。
そこからの景観をイメージしながら、お庭を考えて行くといいですよ。
ビギナーにとっては未来を見据えた植栽は難しいと思うので、大きく育っても庭のサイズに合う低木や、丈夫で育てやすく周囲にはびこる心配がない宿根草・多年草といった手間がかからない植物選びで、庭の7~8割のベースをつくることをおすすめします。」

―美しい庭にするコツやテクニック、表情豊かな庭にするために今注目しているアイテムはありますか?

有福さん:
「僕は、庭の美しさは”調和”だと思っています。
例えば、今ある素材でも木の部分はすべてウォルナット、鉄の部分はすべてコッパーブラックにするなど、素材ごとに塗装を揃えるだけでも空間の質が変わってくると思います。
また、庭の趣を高めるには、おしゃれで機能的なアイテムを取り込むことも重要。
実は、その昔ガーデンライトは人工的に思えてしまい、キャンドルの方が好きで、あまり使用していませんでした。
でも、最近は、明るさを調整できたり、炎のように揺らいだりするなど、工夫が凝らされたアイテムが増え、小さな庭でも機能的で、遊び心を表現しやすい大切なアイテムだと思うようになりました。
ガーデンライトを選ぶ際は、なるべくキャンドルのように、あたたかみを感じられるようなものを選びたいと思っています。」

庭づくりで欠かせない僕のマストアイテム

手際よく作業を進めるために欠かせないガーデン道具。
有福さんの愛用のアイテムをご紹介します。

ちりとり以外にも幅広い用途で使える「手箕(てみ)」

 

 

おすすめポイント
「手箕は、ちりとりの用途だけでなく、運搬道具としても優秀。
バケツと違って体にぴったりと付けられるので、重たい土や砂も楽に運べます。
水をためて、株分けの作業として使うことも可能。
手箕は、ひとつあると何かと便利!
使わない日は無いと言っても過言ではありません。
道具はいくらしたかと、どれだけ使うかなので、これほどお得な物はないと思います。
派手な色のものが多いですが、僕は、植物になじむグリーンの手箕がお気に入りです。」

庭掃除に便利な「竹の手箒」

職人手箒 CBB-06

 

職人手箒 CBB-06

おすすめポイント
「竹の手箒は細かい所が掃けるので、庭の掃除に大活躍!
立ったまま掃ける普通の箒も楽だけど、庭の中では木の下の落ち葉を掃いたり、植栽しながら座ったままこぼれた土を掃き戻したりと、しゃがんで行う作業も多いので、「小さい」ということも立派な機能。
ホウキに関しては、「小」は「大」も兼ねると思っています。」

スコップよりも楽に土を掘り起こせる三角鍬「カッチャ鍬 小AD-588」

 

 

 

 

おすすめポイント
「カッチャ鍬(片手三角鍬)は、植えつけを行う際の必須アイテム。
カッチャは振り下ろす力で掘るので、頭が重い方がむしろ楽に掘れます。
グリップの方法と、振り下ろす力の関係を考えた時に、どう考えてもカッチャ鍬の方が小さなスコップより効率的。
先端が尖っているので、かたい土でも楽に掘れるし、多少、砂利があっても気にせず掘れますよ。」

プランツタグが手軽に作れる「テプラの黒リボン」

 

 

おすすめポイント
「かわいいラベルが手軽に作れる「テプラ」。
黒リボンに白文字で名前を書き込めば、植物に溶け込みつつ目に止まるので便利です。
しかも、「テプラ」はポリエステル製だから、雨に濡れても消えず、耐久性も抜群!
昔懐かしいレトロな雰囲気もお気に入りの理由です。」

ガーデンが楽しく快適になる!おすすめアイテム

庭のおしゃれ度とガーデニング気分を盛り上げてくれる有福さんおすすめのアイテムをご紹介。
優れた機能とデザイン性を併せ持つアイテムは、作業のモチベーションも高めてくれますよ。

ナイトガーデンを素敵に楽しめる「LEDコアモジュール」

 

 

おすすめポイント
「12Vなので電気代が安く、コンパクトでも防水がしっかりしているおススメのガーデンライト。
ライトのまわりを石材で囲っても、木枠を組んでも、植物を絡ませて吊るしても、庭を雰囲気よく演出できます。
今度はどんな風にしようかと、庭づくりをするのが楽しくなるアイテムのひとつです。」

庭でのんびりとくつろげる「ハンモックYURARA」

 

 

おすすめポイント
「みんなあったらいいなと思うけど、実際には、あまり見かけることが少ない庭のハンモック。
樹木の強度を測ることは難しいから、ポールや専門のスタンドを使えば、ベンチを置くように気軽に置くことができます。
子どもも大人も庭が好きになるアイテムです。」

庭なじみがよく管理がしやすい大型コンテナ「セドナレクタンガルグレイL」

セドナレクタンガルグレイ L

 

セドナレクタンガルグレイ L

おすすめポイント
「小さな鉢だと乾きの心配があるけれど、大きなコンテナなら地植えと同じ感覚で扱えるので管理が楽々。
しかも、デッキやテラスの上で隠したい場所をピンポイントで目隠しできるのも便利です。
鉢が浅いタイプは中に蛇口を入れ、ホースをくるくるっと投げ込んで収納することもできますよ。」

コンパクトな蛇口つき水栓柱「ジラーレSダークブラウン(TK3-SADB)」

 

 

おすすめポイント
「長いホースは、ホースを振り回して移動しながら水やりしなければならないので大変。
ぐいっと引っ張った時に植物を折ってしまうなんてことも。
でも、庭の要所にこの水栓柱を設置すれば、手持ちの短いホースを移動させるだけ。一度使うと便利が実感できるアイテムです。」

設定した時間に自動で水やりができる「自動水やり器(GTA111)」

 

 

おすすめポイント
「植えつけ後、一カ月は地植えと言えども根が張っていないので、一番枯れるリスクも高い時期。
晴天が続いて風でも吹き続けたら危険!枯れる可能性が高まります。
共働きの忙しい朝にゆっくり水あげるなんて、実際にはなかなかできないことですよね。
最近、流行のコハウチワカエデ(山採り)は、この自動水やり器があるか無いかで枯れるリスクがかなり変わってきます。」

有福さんにとってガーデニング道具とは

国際バラとガーデニングショウ2013施行例

 

国際バラとガーデニングショウ2013施行例

有福さん:
「僕にとってガーデニング道具は、むしろ無いと困るというもの。
消耗品である「手箕」はリーズナブルだから、仕事場に持ってくるのを忘れるとつい近くで買ってしまって、今は10個ほど持っています(笑)。
一方、使用頻度の高い「カッチャ」などは、必ず上質なものを選びます。
上質な道具は使い勝手のよさはもちろん、結局のところ、長く使えるのでお得なんですよ。
作業道具ではなく庭の中に飾るものなら、色の自分ルールを作ると統一感が出て、まとまりのある庭になります。
色が散らかってしまい、うまくまとまらない場合は、悪目立ちする部分を隠すか、逆転の発想でワンポイントになるように演出して魅せるという手法もおすすめです。」
 
仕事道具だからこそ、使う回数に見合う価格であるかどうかもセレクトの基準になるという有福さん。
コストパフォーマンスの面からは、多用途に使い回せるアイテムであることも魅力なのだとか。
有福さんの道具選びのアイデアやアドバイスを参考に、皆さまも自分好みのアイテムをぜひ探してみてくださいね。