プリムラの育て方!冬のお庭を彩るプリムラの品種と育て方をご紹介
中国やヨーロッパ原産のサクラソウの仲間のプリムラは、花の少なくなる秋から春まで、長期間花を楽しませてくれるものが多く、冬を彩る花として人気があります。ポリアンサのなかで花も株も小さめのジュリアンが人気です。用土や肥料など長く楽しめる栽培方法をご紹介します。
目次
プリムラとはどんな花?
種類と特徴
プリムラは耐寒性に優れており、秋から冬にかけてはガーデニング初心者でも園芸しやすい花です。
プリムラ・ポリアンサは多年草ですが、暑さに弱い品種が多いために、一年草として取り扱われています。
プリムラ・ポリアンサは、原産地がヨーロッパであるサクラソウ科の常緑多年草です。
赤・オレンジ・黄色・ピンクといった、カラフルな色味が特徴的です。
生長した草丈は、10~20cmほどになります。
11月~5月にかけて美しい色とりどりの花を咲かせます。
上の写真がプリムラ・ポリアンサですが、プリムラ・ジュリアンと非常に似通っています。
こちらはプリムラ・ジュリアンです。
プリムラ・ジュリアンの系統の方が、プリムラ・ポリアンサよりも株・花・葉がコンパクトです。
こちらはプリムラ・マラコイデスです。
マラコイデスは中国原産種であり、和名は「ケショウザクラ」です。
小さな花が多く開花するのが特徴的です。耐寒性に強く、冬~春にかけて開花します。
ほかにも、プリムラ・ベラリーナ、プリムラ・オブコニカ、プリムラ・マラコイデス、プリムラ・シネンシスなどのように多くの品種があり、それぞれに合ったさまざまな楽しみ方ができるのではないでしょうか。
栽培カレンダー
種まきの発芽適温は、15~20度。夏が来る前の梅雨前半にまくようにしましょう。
樹間の低湿地に生える植物で、好光性種子なのでピートモスか水苔にまいて、
覆土はせずに水は毎日霧吹きでかけて半日陰で発芽させます。
苗植えですが、暑さを嫌うため、夏の間は風通しの良い屋外の半日陰の場所を探しましょう。
根が傷むと枯れてしまうので、移植はしないように注意しましょう。
集中して生えているところを間引き、しっかりとした苗に育てます。
プリムラの育て方のポイント
置き場所
プリムラ・ポリアンサは日光を好むため、日当たりと風通しの良い場所で育てます。
寒さには弱く、霜に当たると枯れてしまうので注意が必要です。
苗を購入する場合、突然戸外の寒い場所に置くと枯れてしまうことも。
寒さには徐々に慣らすようにしましょう。
鉢植えの場合は、夏に種をまきでできた苗を、彼岸まで半日陰で管理。
それ以後日なたで管理すると良いでしょう。
室温が高すぎても花が早く終わってしまいます。加温していない室内に置くようにしましょう。
地植えの場合は、夏は日陰になる落葉樹の株元を選んで栽培します。
用土・肥料・追肥
水はけ・水もちの良い有機物の多い、弱酸性の用土がおすすめです。
赤玉土中粒5・腐葉土3・酸度調整済みピートモス2の配合土などを混ぜ合わせます。
地植えの場合、土を20cm程度掘り返してから根くず・石を取り除き、3~4割程度の腐葉土を混ぜると良いでしょう。
プリムラ・ポリアンサは長期間開花しているため、肥料は切らさないようにすることがポイントです。
肥料が不足してしまうと、花付きが悪くなります。
追肥は、秋から春にかけて緩効性肥料を、開花時期には液体肥料を与えましょう。
初期育成に必要な栄養素がはいった有機培養土
元肥入りでいろいろな植物に手軽に使用できます。
赤玉土や鹿沼土、バーク堆肥をほどよく混合し、保水性と排水性の高い培養土は、鉢植えにもぴったりです。
すべての成分を1粒に。むらなくまける
3~4カ月に一度、ばらまくだけで効果が持続します。
植物を元気に育てるための栄養素がバランスよく配合されているうえ、
マグネシウム・カルシウム・イオウ・鉄などの微量要素もプラスされ、花色、葉色を美しく育てます。
植え替え・植え付け
植え付け(植え替え)の適正時期は、10月前後です。
種から育てるよりも、苗を購入して植え付ける方が簡単です。ひと回りほど大きな鉢・プランターを用意します。
鉢から抜いた株は用土を落としてから1~3芽ずつ分け、新しい用土で植え付けましょう。
その後、1~2週間程度日陰に置き、新葉が伸び始めてから日なたに移します。
水やり
水やりは、土表面が乾いてからたっぷり与えます。
ただし、与えすぎると根腐れの原因となりますのでほどほどに。
鉢などの受け皿に水を残しておくのも過湿の原因となります。
また、花・葉に水がかからないようにしましょう。暖かな日の午前中が効果的です。
地植えの場合、水やりをしなくても問題ありませんが、晴天が続くようであれば水やりをします。
真冬であれば、やや乾かし気味に管理しましょう。
剪定・切り戻し
12月~4月まで、灰色かび病の原因となるため、こまめに枯れた花がらを取り除きます。
花がら摘みを行うことで、次のツボミが開きやすくなり、長く花を楽しむことができます。
夏越し・冬越し
プリムラ・ポリアンサの夏越しは、条件さえよければ関東でも夏越しします。
最大のポイントは、「置き場所」。6月~9月は、朝だけ日が当たる場所、
もしくは明るい日陰の風通しの良い涼しい場所に置きましょう。
鉢は通気性の良い素焼きのものがおすすめ。
直接おかずに、台の上などに置き、風通りを常に意識します。
冬越しでは「順化」という作業を行い、異なる気候条件に適応させたり、
気候条件の変動に徐々に適応させたりしていきます。
昼間は戸外の寒風の当たらない場所、夜間は室内の玄関に置くなどします。
10日間ほど続けると、段々と寒さに慣れていきます。
注意したい病気や害虫
灰色かび病:低温多湿になると発生します。灰色のかびに侵されて腐敗してしまいます。
秋から春まで要注意。
害虫:アブラムシは生育期間を通じ発生します。
冬のうちに防除すると春以降発生が減ります。ヨトウムシは春から秋にかけて。
葉が食害されていたら防除しましょう。ナメクジは夜行性のため、見つけ次第捕殺します。
病気や害虫に悩むまえに、殺虫殺菌剤を使用するとよいでしょう。
アブラムシや灰色かび病が気になるプリムラにおすすめなのが、スプレータイプの殺虫殺菌剤、
ベニカXファインスプレー。手軽に散布できるうえに、効果も長時間持続するというすぐれものです。
30日間効果が持続。幅広い植物に使用できる
アブラムシや灰色カビ病などに効果があり、いろいろな植物に使える殺虫殺菌剤。害虫に対して速効性があり、病原菌の侵入も防ぐため、病気も防いでくれます。
プリムラの増やし方
株分けの適期は9月です。植え替え時に1~3芽に分けます。
また、種まきでも増やすことができます。
5~6月にまいた種が発芽したら苗をビニールポットに植え、夏の間は涼しい場所で管理します。
苗が育ったら、9月に鉢・プランター・庭に植え替えます。
鉢増しは、11月~5月にふた回りほど大きな鉢に植え替えます。
そうすると、株自体も大きくなり、よりたくさんの花を咲かせるように。
厳寒期の鉢増しの場合、霜で株が持ち上がっていることがあるため、手で押さえて植えなおします。
プリムラの花言葉
プリムラは、種類や色によって花言葉が分かれています。
・プリムラ:「青春の始まりと悲しみ」「青春の恋」
・プリムラ・ポリアンサ:「富の誇り」「無言の愛」
・赤:「美の秘密」「後援のない功績」
・パープル:「信頼」
プリムラは、とても種類が豊富で女性らしい花です。
冬でも、色あざやかな春の華やかな気分を味わえると、ガーデニングの楽しみも広がりますね。
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