シャクヤク(芍薬)の育て方は?鉢植えは植え替えが必要?植え付けや肥料・用土など品種豊富な芍薬の栽培方法
春になると上品で大きな花を咲かせるシャクヤク。シャクヤクはボタン科ボタン属の花で、よく似ているボタンも英名では同じ「ピオニー」と呼ばれています。英語圏の国では区別されていないのですが、実はボタンとシャクヤクは原産地も花期も全く異なる別の植物なんですよ。
目次
シャクヤクとは?
シャクヤクは高貴な美しさを漂わせ、豪華でエレガントな花を咲かせます。同属の植物でシャクヤクと並んで称賛されるボタンは、樹木で冬でも地上に枝が残るのに対し、シャクヤクは草本で冬は地上部が枯れ、地中の根や芽で冬越するところが違いますね。
シャクヤクは、中国東北部からシベリアが原産地。平安時代以前に日本に薬草として伝来し、漢方薬の「芍薬」として実際に使われていました。江戸時代には観賞用として多数の園芸品種「和シャクヤク」が生まれました。
一重咲きの清楚な花形のものが多い和シャクヤクに比べ、ヨーロッパで育成された「洋シャクヤク」は、バラ咲きと言われる多数の花びらと香りの強いものが特長です。最近はボタンとの交配種も誕生し、品種が増え続けています。
シャクヤクの育て方と栽培のポイント
基本的な生育のサイクル
植えつけ・植え替え期:9月~10月
開花期:5月~6月
※関東地方以西基準
栽培環境・日当たり・置き場所
日当たりと水はけが良く、肥沃な土壌で乾燥しない場所を好みます。
水やり
鉢植えは地表が乾いてからたっぷり水を与えます。地植えの場合でも日照りが続く場合は地中深くしみ込むまでたっぷりと与えてください。
栽培のポイント
鉢植えの場合は根詰まりをして花つきが悪くなるので、2~3年ごとに植え替えしましょう。
8号(直径24㎝)以上の大鉢で根をしっかり張らせるのが、きれいな花を咲かせるポイントです。植えつけ適期は9月~10月です。
地植えの場合は、5~10年は据え置きにするので根を張ることを考えて大きめの穴を掘り、堆肥などを混ぜ込んでから植えつけましょう。
蕾に灰色カビ病がつくと咲かずに終わってしまうので、芽出しの頃から適宜、殺菌剤を散布して予防しておくと花が良く咲きますよ。
1本の茎にいくつかの蕾がつき、そのまま全部咲かせると花が小さかったり、咲かなかったりします。立派に咲かせるには、頂点の大きな蕾だけを残し、脇の蕾は摘み取ります。咲き終わったら、病気予防と株の消耗を防ぐために花がらを取り除きましょう。
主な病害虫
害虫:アブラムシ、ヨトウムシ、ネコブセンチュウ、コウモリガの幼虫など
病気:ウドンコ病、灰色カビ病、葉枯れ病
シャクヤク栽培におすすめの用土、肥料、薬剤とは
天然熟成の腐葉土入り。有効菌が多く植物の生育を促す
¥1,242
※価格は変動することがあるので詳細はサイトをご覧ください。
天然素材を厳選し、最良の環境をつくる専用培養土です。保肥力や排水性などにすぐれたナチュラルな風合いの培養土です。
追肥には清潔な有機肥料で臭いも気にならない
土の上にぱらぱらとまくだけ。生育に必要な三要素に加え、天然のミネラル成分を含んだ有機肥料で一度まけば2カ月ほど効果が持続します。
30日間効果が持続。幅広い植物に使用できる
アブラムシ、ハダニ、ウドンコ病 などに効果的な殺虫殺菌剤です。害虫に対して速効性があり、病原菌の侵入も防ぎ予防してくれます。
シャクヤクは品種が豊富!近年はボタンとの交配種も登場!
シャクヤクの品種改良は盛んで、近年はハイブリッドシャクヤクというボタンとシャクヤクの交配種が生まれています。花姿がとても豪華で、花色が豊富なのに加え、茎も丈夫で倒れにくく、庭植えにも切り花にも適している最新品種「オリエンタルゴールド」を、ぜひチェックしてみてくださいね。