ガーデニングのプロが選んだ庭づくりを楽しく快適にするMYガーデンアイテム　「NAOMI GARDEN」五嶋直美さん

武蔵野美術大学卒業後、東京の老舗造園会社に勤務し、多くの庭設計・施工管理に携わる。
5年間勤務した後、フリーに。
現在は房総の「トカイナカ」に移り住み、ガーデンデザイナー兼イラストレーターとして活躍中。
著書に『トカイナカに暮らす 房総で野菜づくりに励むイラストレーターのナチュラルライフ』などがある。

豊かな自然が残る自宅の庭や畑で野菜やハーブ、草花を育てながら、家族とプチ田舎暮らしを実践している五嶋直美さん。
緑のある豊かなライフスタイルを提案する五嶋さんに、
「無理なく楽しめる庭」「自然に寄り添う庭」のつくり方を教えてもらいました。

五嶋さん：
「わが家の庭のテーマは、“最低限の手入れで楽しい庭”。
子育てと仕事をやりながらだと、正直、そんなに時間がかけられないのが実情です。

 

ローメンテナンスの庭にするには、まず、間隔を詰めて植えすぎないこと。
過度な肥料は与えず、土に堆肥や腐葉土をすき込むなどして、土壌の微生物環境をよくする努力をすること。

そして、何事も完璧を目指さず、失敗も含めて発見を楽しむことが大切です。

一方、手をかけて育てたいバラは、比較的手間のかからない原種系の一季咲きの品種を選び、目のつくところだけに植えて楽しんでいます。
バラもその他の植物も含めて、基本的にはその土地の環境に合い、手間があまりかからない植物を選ぶようにしています。」

五嶋さん：
「“見ていて楽しい庭”ではないでしょうか？　
雑草が生えてきたから抜かないと…、掃除しないと…と
そんな風に負担になっては楽しい庭になりません。

 

ガーデニングは無理せず、まずは、管理が簡単な日本の自生植物や園芸雑誌などで簡単と書いてあるような植物を育てることからスタートするのがおすすめです。

そして、アレもコレもと要素を入れ過ぎないことも重要。
草花を育てる自身がない人は、丈夫で育てやすい地被植物（グランドカバープランツ）から始めてもいいかもしれません。」

五嶋さん：
「花の色合いは一つのテーマカラーを決めてその色でまとめ、差し色を１〜２色ほど入れると、バランスのとれた美しい庭に仕上がります。

 

また、葉の形は小さなもの、大きなもの、尖ったもの、フォルムがこんもり茂るもの、スッと立ち上がるものなど、多様性に富んだものを組み合わせると、表情豊かな庭になりますよ。
そんな庭をつくる際に、幅広く使え、庭仕事に欠かせない基本的な道具が“こうがい板”。

こうがい板とは、店で買うものではなく自分で木の板を切り出して手作りするものですが、植え込む前の土をほぐしながら慣らしたり、砂利を敷き込んだり、芝の目土をすき込んだりするなど、何かと役に立つ道具の一つです。

ファッション面では、ガーデニングブーツが気になっています。
今まではエーグルのブーツを利用していたのですが、とても重く脱ぎ履きが大変！　
足袋も気に入って履いていましたが、土が入って爪に土が入るので困っていました。

そんな悩みを解消してくれ、今注目しているブーツが、アトムのグリーンマスター。
軽量で防水性が高く、おしゃれなハーフサイズのものが欲しいなぁと思っています。」

手際よく作業を進めるために欠かせないガーデン道具。
五嶋さん愛用のアイテムをご紹介します。

おすすめポイント
「太めの枝も切りやすく持ちやすいのが、この剪定バサミ。
刃の厚みが薄いので、鋭い切れ味があり、切断時の抵抗も少なく楽にカットできます。
個人的には、コイル状のバネよりも、こちらのシンプルなバネの方が長く持つような気がしています。
使い込んでいく度に、味わいが出てくるのも好んで使っている理由です。」

おすすめポイント
「私は、コッパーカラーを愛用しています。
おしゃれなだけでなく、しっかり掘れて、ぐにゃっと曲がらず、使い込むごとに味わいが出てくるのが好き。
ある程度の大きさがあるので、掘る、株分けする、すくう作業どれにも万能で、これ１本あれば大抵のことが済むので、とても気に入っています。」

おすすめポイント
「何より、大きさが最高にちょうどいい！
大きなスコップは重かったり、しまうのにがさばったりするけれど、このシャベルはスコップほど大きくなくて、移植ゴテでは用が足りないような掘り上げのものにとても役に立つ逸品です。
小さな家庭菜園を始める人や女性におすすめしたいシャベルです。」

五嶋さんおすすめのお気に入りアイテムをご紹介。
あると便利な実用的な道具から気分が高まるガーデニング用品まで、
幅広いアイテムを選んでもらいました。

おすすめポイント
「夏の庭作業で欠かせないのが、蚊の対策。
いろいろと試したけれど、蚊取り線香が一番よく効きますね。

 

蚊を気にしながらの庭作業は本当に苦痛なので、私は必ず蚊取り線香を腰にぶら下げて作業します。
数ある蚊取り線香のなかでも、除虫菊の成分を使用した天然素材の蚊取り線香は匂いもマイルドで効き目もあるので、積極的に使うようにしています。」

おすすめポイント
「この屋外用のダイニングテーブルは、わが家で長年愛用しています。
テーブルの広さを自由に変えられるので、私は人が来た時は大きく自分だけの時は小さくするなどシチュエーションごとに変えて楽しんでいます。

 

庭にテーブルがあると、そこで食事をしたりお茶をしたり……。
庭での楽しみがぐんと増えるのでぜひおすすめです。」

おすすめポイント
「私は手元が華やぐ、ピンクやバラの模様が好きですね。
手袋は、手の平の部分がゴムコーティングになっていて重たいものが運べるもの、さらに、指先がもたつかない使い勝手の良いものを選んで使っています。

 

庭での作業はどうしても土まみれになりがちなので、手袋ぐらいは可愛らしい色や柄を好んでつけています。」

おすすめポイント
「ちょこっとだけ作業をする時に便利なのが、このようなビニールタイプの手袋。
爪の間に土が入ることがなく気に入っています。

 

また、冬はこの手袋を下につけたのちに通常のガーデングローブを二重づかいすると防寒効果があり、しかも濡れても大丈夫なので、年中、常備しています。
白い粉がついていないのも嬉しいですね。」

おすすめポイント
「私は、ガーデニングの作業をした後に手荒れがひどくなるので、このハンドクリームで保湿マッサージをしています。
なんといっても、シトラス系の癒される香りがお気に入り。
友人にいただいてから気に入って使っています。」

五嶋さん：
「お気に入りの道具があると、庭仕事がさらに楽しくなるし、気持ちが上がります。
ただ、見た目だけではなく、機能的に使いやすいか？いくつかの作業を併用できるか？を考えて揃えることも大切。

 

本当に必要なものだけを選べば、道具を大事に使うことができると思いますよ。」

道具選びは、ひと目ぼれで買うのではなく、
「使いやすさ」や「コストパフォーマンス力」を吟味して
自分にあうものかどうかを知ることが大切だと話す五嶋さん。

 

そうすることが、道具とも庭とも長く付き合っていける秘訣なのだそう。
五嶋さんの道具選びのアイデアやアドバイスを参考に、あなたもとっておきのアイテムに出会ってみてくださいね！